「それに月姫さ、しゃべったことないんだよね?」 「ないよ」 「それでいいの?」 「見てるだけで幸せなの」 あ、あくびしてる。 かわいいなぁ。 南くんをこうやって見つめている時間が1番好きなんだもん。 これ以上の幸せなんてないと思うの。 「他に彼女ができてもいいの?」 「……ほぇ?」 思わぬセリフに、南くんから視線を舞ちゃんに完全に向ける。 聞き慣れない単語に戸惑う。