最悪だ。


遅れて入ってきた私達に対し、先生は暴言しか吐いてこない。

「お前らみたいなのが学園に来てうんざりなんだよ!
なにが苦しかっただ。言い訳なんて要らないんだよ!分かったらさっさと倉庫の掃除でもしてきな」

ああ…

生徒も生徒から、教師も教師か。

(チッ若い新任教師がでしゃばりやがって。)

ゆかこが小声でなにかゆったのは気のせいだろうか。

...まあいいや。

この際ゆかこに聞きたいことをすべて聞いてしまおう。

「…ねえゆかこ」

「ん?」

「前どこの中学にいたの?」

ゆかこは一瞬顔がこわばった。

沈黙が続いた…

(答えれないこと?!)

少し苛々している自分がいた。

もう少し待ってみよう...

そう思った時、ゆかこが口を開けた。

「あ、ゆっ、ゆっても分からない所だよ!私、…四国にいたの!
香川だよ!うどん凄く好きなんだあ」

物凄くしらをこいている気がする…

まあいいや。

「へー、そうなんだ。楽しかった?」

今度は...

癖だか、何かの感情を抑えているのか分からないが
目が凄く血走っている。

またか。

過去に何かあったんだろうか?
でもそんな事聞けない。

本当に何かあった時に、励ましの言葉なんてかけれない。

まず思いつきもしない。

馬鹿な私には頭が回らない所だ。

欠点は、そこかもしれない。

誰かが嫌がらせをされていたとしても、掛ける言葉なんて思いつかない。

虐められている子がいたとしても、どうしたらいいか分からない。

そういえば昔、こんな事があったっけ。