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「ここは規制されてるところでしょ!」




「「「「「「「きゃあ~~~~!!!」」」」」」




夏に近づいている暑い空の下で警備員の叫び声といろんな人の悲鳴に近い声、報道陣の声が聞こえる。




「久々の登校日なのに、こんなんで行き着けるのかな?」




晴樹の苦笑いに車を運転していた瑞希がため息をつく。




「仕方ないんだけど、それにしても毎回毎回ひどいわねぇここは。」




この学園の生徒はほとんどの人が車で送り迎えされている。



4人が乗る車の左右は大勢の人、前にも後ろにも車。



校門をくぐったここでも大勢の人でごった返している。




「やーーーーーっと校舎よ。はい3人とも行ってらっしゃい!」




扉を開け、3人は「行ってきまーす」と車を降りていく。




「学校が終わったらすぐに迎えに行くからね。あ、それと沙羅!」




瑞希は最後に車から降りようとしていた沙羅の腕を引いて呼び止めた。




「はい?」




「…昨日はごめんなさい。リーダーだからなんて言って。

私は子役から女優に転向したところで失敗してね。あなた達にそんな思いはして欲しくなかったの。
それでも熱が入りすぎてた。」




「そんな!瑞希さんは何も悪くないですよ。」




沙羅は瑞希にニコッと笑って見せた。




「行ってきます!今日もお迎え、よろしくお願いしますね。」




「ええ、もちろんよ。ちょっと早くきすぎたみたいだから、授業開始までゆっくりしなさいね。

行ってらっしゃい!」




瑞希に送り出されて車を降りると、そこでは晴樹が沙羅を待ってくれていた。