そこは、小さな店だった。
入口の看板には『占いの館』と書いてあった。
店の中は薄暗く、意味の分からない模様や文字が貼られた壁、どこの国の物か分からないような人形、怪しげな書物が並べられていた。
その異様な雰囲気のせいか、ボクは急に気持ち悪くなった。
「おばあちゃーん、いるのー?」
彼女は布で隠された奥の部屋に入って行った。
ボクも後をついて行こうと思ったが、気持ち悪くてまっすぐ立っている事さえできなかった。近くにあった椅子にもたれるようにかけて、彼女を待つ事にした。
意識が朦朧とする中、いつのまにか彼女と彼女が『おばあちゃん』と呼ぶ年配の女性が目の前に立っていた。
ボクは、驚いた。
その年配の女性の顔も見えたからだ。
彼女だけじゃなかったんだ。
「また、厄介なモノを連れてきたねぇ。」
彼女が『おばあちゃん』と呼ぶ年配の女性が彼女を睨んだ。その表情は彼女で見たことがある。どうやら、年配の女性は彼女の祖母らしい。確かに似ている。
「あんた、名前は?」
彼女の祖母に尋ねられたが、ボクはもう声が出せないくらい弱っていた。
その様子を見かねた彼女の祖母が紙とペンを差し出した。
力の入らない震える手でボクは自分の名前を書いた。
「しめすへんに冬?そんな漢字あったっけ?」
彼女が首をかしげながら彼女の祖母に問うが祖母をそれに答えず、ただ深く頷いた。
「なるほどね。ちょっと待ってな、これが終われば、あたしら以外の顔も見えるようになるだろう。」
そう言うと彼女の祖母は何かの準備を始めた。
状況が理解できない彼女は不満そうに唇を尖らせ、答えを知りたがった。
ボクは朦朧とする意識の中、彼女の祖母のいう『これ』が早く終わる事をただ望んだ。
意識がどんどん遠のく中、かすかに見える彼女と彼女の祖母の姿。彼女のしゃべる声もだんだん聞きとれなくなっていた。
ボクは、どうなるんだ・・・。
入口の看板には『占いの館』と書いてあった。
店の中は薄暗く、意味の分からない模様や文字が貼られた壁、どこの国の物か分からないような人形、怪しげな書物が並べられていた。
その異様な雰囲気のせいか、ボクは急に気持ち悪くなった。
「おばあちゃーん、いるのー?」
彼女は布で隠された奥の部屋に入って行った。
ボクも後をついて行こうと思ったが、気持ち悪くてまっすぐ立っている事さえできなかった。近くにあった椅子にもたれるようにかけて、彼女を待つ事にした。
意識が朦朧とする中、いつのまにか彼女と彼女が『おばあちゃん』と呼ぶ年配の女性が目の前に立っていた。
ボクは、驚いた。
その年配の女性の顔も見えたからだ。
彼女だけじゃなかったんだ。
「また、厄介なモノを連れてきたねぇ。」
彼女が『おばあちゃん』と呼ぶ年配の女性が彼女を睨んだ。その表情は彼女で見たことがある。どうやら、年配の女性は彼女の祖母らしい。確かに似ている。
「あんた、名前は?」
彼女の祖母に尋ねられたが、ボクはもう声が出せないくらい弱っていた。
その様子を見かねた彼女の祖母が紙とペンを差し出した。
力の入らない震える手でボクは自分の名前を書いた。
「しめすへんに冬?そんな漢字あったっけ?」
彼女が首をかしげながら彼女の祖母に問うが祖母をそれに答えず、ただ深く頷いた。
「なるほどね。ちょっと待ってな、これが終われば、あたしら以外の顔も見えるようになるだろう。」
そう言うと彼女の祖母は何かの準備を始めた。
状況が理解できない彼女は不満そうに唇を尖らせ、答えを知りたがった。
ボクは朦朧とする意識の中、彼女の祖母のいう『これ』が早く終わる事をただ望んだ。
意識がどんどん遠のく中、かすかに見える彼女と彼女の祖母の姿。彼女のしゃべる声もだんだん聞きとれなくなっていた。
ボクは、どうなるんだ・・・。
