「じゃあね、貫太」





最後にあまりにもあっさりと言って船に乗って行った柚子。





あれから一週間。




早くも柚子不足で死にそうな俺。





あの日、柚子の口から聞いた事が頭の中を回る。




島を出ること


一人暮らしすること




そんなこと、知ってたよ。



そう思いながら黙って聞いていた。