プルルルル

『もしもし、冬?』

「何?何か用あった?」

『今日、放課後教室に来たでしょ。』

「…」


七瀬、まさかキスされたことに気がついているのか?でも、なんて言えば…。彼女がいるって言ってしまったし。

僕は頭の中で葛藤していた。


『ねえ?聞いてる?いたよね。』

「あぁ。いたよ。」

君のいたよね。という確信しているような物言いから、誤魔化しは効かないと思った。