帰り道、なんとなくすぐ家には帰れなくて寄り道してから帰ってきた。

玄関でいるはずのない君の靴があるかなんて確認して。

今日はものすごいことをしてしまった気がした。まかさ、キスするなんて。


「ただいまー。」

「おかえり、冬さっき七瀬ちゃんが来たんだけど何かあった?」

「は?何もねーよ!!」


母親に聞かれて、図星な僕は肯定するかのような素振りをしてしまった。


「帰ってきたら、連絡くださいだってよ?伝言。」


「…なんで。」

「何か言ったー?」

「別に!」

すぐ部屋に入って、電話をかけた。