翌日、麗からメールが入ったので屋上で待ち合わせることにした。

昨日の話も聞きたかったし。
でも予鈴がなっても来なかった。

教室に戻ると
「かぐちゃん!!見て!!」

ザワザワと窓のほうに集まるクラスメートの中から智美が声をかける。

「なによ?」

皆が見ているほうを見ると、麗達3人が1人の女性を囲んでいる。

『あれって、去年の華学のミスコンじゃね?』

『zecyモデルのKAORUじゃない!』

サラサラで長い黒髪をなびかせ、スタイルのいい体にオシャレな服。
最近はテレビでもよく見かける。

「なんで麗達と…?」

「そーいえば和成が言ってた。幼なじみだって。」

次に智美が言った言葉に衝撃をうけた。

『香野先輩の元カノだとも言ってた。』

そんなこと一言も話してくれなかった。
それに、自分から呼び出しといてKAORUと会ってるってどーゆーこと。

「…ムカついてきた。」

『きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ。』

黄色声があちこちで聞こえるので、視線を戻すと。

「「…なにあれ!?」」

思わず智美とハモってしまった。

だって、一人一人ハグしている。あんなの欧米のノリでしょ?

「どーしよ。私もイライラしてきたよかぐちゃん。」

「もう、口もきかない。」

そうして、智美と共にメールも無視、なるべく2人に会わないように避けて一週間。