事件は昼休みに起こる。
屋上に行こうとした私に

『神楽和香。ちょっと来てくれる?』

ケバイ3年の5人組に呼び出される。

大人しくついて行くと、連れてこられたのは体育館裏。

「…なんですか。」

『あんたさ、麗くんと仲いいのってほんと?』

ここで嘘ついてもいけないから、

「話したことはありますけど…。」

『…ふ〜ん。こんなブスがねー。』

と5人組は品定めするように、下から上を舐めまわすように見る。

「いや、まぁブスで『調子のんなよ?』

『あんた、麗くんにも日向くんにも色目使ってんの。?そんなブスで。』

「そんな覚えないんですけど。(笑)化粧ババア。」

『あ゛!?なんだてめぇ。』

また考えずに言っちゃったよ。

『あんたみたいなのは綺麗にしてあげないとねぇ』

その瞬間

バシャっ

『キャハハハハ!ビショビショー!』

『まじウケるんですけど。』

『死ねよ。ぶーっす。』

「(冷た…。やばい頭痛い…。)」

目の前が暗くなっていく。

『ざまぁ!キャハハ「なーにしてんの?」

そこにいたのは……

『か、和成くん…!!』

「だめじゃーん。和香ちゃん、いじめちゃ。」

あの天使のような人が、微笑んでるのに目が笑ってない。

『いじめてなん「ったく。うぜぇな。散れって言ってんだよッ!!!!!」

「(…こわ。)」

5人組は泣きながら逃げて行った。

「大丈夫?和香ちゃん。」

「ほんとに目黒さんですか…?」

「当たり前でしょ?(笑)」

「な、んで。こんな所に?」

「…ちょっとね(笑)」

端のほうに、小柄な可愛い女の子がいる。

「あー…そーゆーことですか。(笑)」

「…ふふ。(笑)ごめんね。」

そういえば、智美が言ってた。

『あー見えて3人の中で女遊びが激しいのって目黒先輩なんだよ(笑)』

「いえ。助けてくれてありがとうございました。」

「いーえ!!」

教室戻ろ。
でも頭がクラクラするなー。
教室に向かって歩いて行くと、

「…神楽…!?」

少し驚いた顔の香野麗がいた。

「なんで、そんな濡れて「こ…うのさん」

バタッ
「おいっ!!しっかりしろ!!神楽!」

そこで私の意識は途切れた。