「…後は頼む……。今はこいつを休ませる」
「うす……」
夢月を抱えて背を向けると、タケ達が無言で頭を下げているのが分かる。
振り返る事無く倉庫を出た。あいつらも、たぶん今の俺と同じ気持ちなんだろう。
巻き込んだ……。守れなかった。
そ悔しくて、噛み締めた唇から、血が流れた。
守れなかった痛み…こんなに苦しいものなのか…。
腕の中で眠る夢月を見つめる。
守れなくて悪かった……。ごめんな…夢月……。
『どうしてっ……』
あの時の夢月の言葉が頭から離れない。俺はバイクを置いて、夢月を抱えたままタクシーに乗って家まで帰った。


