冬の夜空に咲いた嘘。



痛い痛いと泣いていると
誰かが散らばったりんごを拾い集めてくれた。



「これをお食べ」

白いエプロンをして
優しく微笑む青年は
まあるいチョコを私にくれた。


「いらなぃー!」と
泣きわめく私。

「食べてみて?美味しいから。
ね?痛いの飛んでいくかもしれないよ」


「それなら」…と、泣くのを止めて
青年が指しだしたチョコをパクッと食べた。