冬の夜空に咲いた嘘。1


「あの人と結婚してなかったら
私、あなたと結婚してたわ」


彼女は冗談まじりに
笑いながら僕にそう言った。


3時のおやつに
僕の作ったシフォンケーキなんかを
食べながら、満足そうにふぅ…と、息をつく。