「なんかさ、3年の女子の先輩が愛梨ちゃんのこと探してたよ?」
女子の先輩?前の廊下でぶつかった先輩なんだろう。
なんかすごく嫌な予感がする。
教室の外を見ると4人の先輩達が私の方を見ていた。
それは私を待ってる感じで。
「うわ、何。あの先輩達…愛梨、あんたなんかしたの?」
って、みなが言うから。
「するわけないじゃない。とりあえず、行ってくるね…」
1人教室をでて先輩達の所に行く。
「ちょっといいかな?」
「あ…はい」
言われるがまま先輩達についていく。
先輩達は笑顔でなにやら楽しそうに4人で話していて。
歩いている途中は不安しかなかった。

ここは…
連れてこられたのは人気のない教室。私が入学式の日に迷って、たどり着いた所だった。
ずっと笑顔だった先輩達の表情がいきなり変わって、私を睨みつける。
「あのさ、前にも言ったよね。もう親しくすんなって。あんたみたいな子がいると邪魔なんだよね。」
そう言って先輩達は出て行ってしまった。