君色ワールド

君塚くんは眉を下げて、切なく微笑む。





「もう、無理だと思った」




「…え?」




「“友達”をつくることが」




「き……み……つか、く……ん」




「ただ、普通に話したいだけなのに」




「…………」





目の前にいる君塚くんが、ゆらゆらと歪む。




目から雫がこぼれるのを必死に堪えた。