静かな病室、消毒の匂い、私の左鼻にはまだ違和感のあるチューブ。
美「こんなの、好きな人に見られたら嫌われちゃうよ。」
そう言いながら手を鼻に持っていき抜こうとした時、
大「みおちゃん、抜いちゃダメだよ?抜いたらもう一回痛いからね?」
大「それに、好きな人に見られても嫌われないよ、頑張ってる証拠だもん!ね?」
美「うんっ、先生、ありがとう、スキッ。」
あ、やらかした。とすごく後悔をした。
先生は目を真ん丸くしている。
大「みおちゃん、今なんて?すきって、いった?」
私は俯いたまま小さく頷いた。
大「俺、美桜ちゃんのこと、バスケの大会で見かけた時、一目惚れだったんだ。俺は病気と必死に戦ってる美桜ちゃんのこと見てても嫌いになんてならない、それに、俺が治す。だから、だから、俺と付き合ってください
。」
美「えっ?ほんとにっ?」
大「あぁ、本気だ。」
美「よろしくお願いします。」
ボロボロ泣いてしまった。
大「なんで泣くんだよ、泣いた顔も可愛いから好きだけどな。」
早く退院して一緒にバスケしたいな。