幸『殺して。死ねって言うんならいい加減殺してよ。私なんていない方がいいんでしょ』 女は私のことを恐怖の目で見ていた。 幸『自分の手を汚すこともできないの? 本当は殺したいって思ってるんでしょ。だったら殺してよ』 叫んだ。恐怖なんてない。あるのはようやく死ねるという達成感。 私は怯える母の手に包丁を持たせ、体を委ねた。 腹部に痛みが走り意識を失った。 ようやく死ねる。もう苦しむ必要はない。 しかし意識を手放した先に見たのは絶望だった。