少女は紫陽花色の雫を拾う

「今年の夏は、暑くなりそうね。」

私は、汗っかきな、ペットボトルを二本、ハンカチーフで、交互に拭った。

梅雨が明けたばかりだというのに、屋上のコンクリートは、鋭い太陽光線を乱反射していた。

私達を、頑なに閉じ込めていた、黒くて厚い雲は、何処かへ行ってしまった。

梅雨明け一番の空は、スカッと晴れ渡っている。

私は、手元に視線を落とす。

〝オレンジの炭酸水〟と〝アップルティー〟

何度も見比べ、真剣に熟考した末、私は、隣の男に視線を流した。