少女は紫陽花色の雫を拾う

大きくため息を吐く私を、冬山がちらりと見遣った。

「要はお前、料理無理ってことだな?じゃ、俺が作る。」

私は、冬山の言葉を掌で制し、にんまりと挑戦的に瞳の奥を光らせた。

「いいえ、私が作るわ。私の女子力舐めてるでしょ?」

冬山が、あからさまに疑わしげな視線を、私に突き刺す。

「正直、全く信用してねぇよ。」

「少しは、人を信用することも必要だと思うけど?」

「相手が、おまえじゃ無かったら考えてみようかな。」

小憎たらしい冬山のセリフに、発狂しそうになる自分を抑え込み、顔に余裕の笑みを貼り付ける。