少女は紫陽花色の雫を拾う

私の心配とは裏腹に、意外にも状況は、良い方向に転がったのだった。

「なんだ、全てバレているのか。そうだ、俺が冬山花鈴を殺したんだ。」

何故か御手洗篤郎は、自分の犯行をつらつらと語りはじめたのだ。

自分の能力を聞かれてもいないのに熱く語りはじめる某漫画の敵役の姿が思い浮かんだ。

やはり、チャラ男の思考は、超短絡型に出来ているのね、と私は呆れる。

しかし、その内容は、驚くべきものだった。

「でも、実際に冬山花鈴を手をかけたのは、その親友である榎本麻里子だ。誰より信用を寄せていた親友に殺されるほうが苦しいだろうからな。」

目の前で腹を捩らせながら、大笑いする完全にイカれてる御手洗篤郎の姿が恐ろしかった。

ただのチャラ男だとは、とても思えなかった。

その姿は、精神異常者のようだった。

握りしめた掌から汗が噴き出し、その拳は、カタカタ震えた。

隣の冬山は、悔しそうに唇を歪めながら、御手洗篤郎を睨みつけている。

抑えきれない怒りが彼の肩を微かに揺らしていた。