少女は紫陽花色の雫を拾う

———先生に頼みこんで、理数系科目は、全て無しにしてもらってるの。追試の代わりに、南校長から、小論文の添削を受けてるの。

———そんな事、可能なの?

———私はね、本気なの。文系三科目に絞って、トップクラスの私立K大学に行くの。理数系科目は、鼻から捨てているのよ。必要無いわ。

———そっか、花鈴らしいね。何にも考えてないようで、何時だって、私よりずっと前を歩いてる。

———麻里子が思ってるほど、私、凄くないよ。

———ねぇ、花鈴、追試受けに職員室に行ってる訳じゃないって、クラスの皆に言ったほうがいいよ。皆、陰で花鈴の事、馬鹿にしてるんだよ?悔しくない?

———どうでもいいよ。私の夢に、他人は、関係ないんだよ。それに、麻里子が私の事、褒めてくれたじゃない。それだけで、構わない。