脳内にカラフルで真っ黒で繊細で大胆な榎本麻里子の心中の様子が映し出された……
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私、榎本麻里子、今年の三月で十七歳(いわゆる遅生まれってやつね)になる高校二年生である。
今日は、私にとって厄日となった。
朝、フライパンで焦がしてしまって苦味の強い目玉焼きを食べることになった。
そして、私が唯一平穏を感じる昼休みには、見知らぬ男女の後輩二人に捕まり、空き教室に連れ込まれた。
私は、目の前で椅子に腰掛ける見知らぬ後輩の顔をじっと見つめる。
後輩の女子生徒のほうは〝電波女〟らしい。
男子生徒は、親友の弟、冬山颯太だと名乗った。
女子生徒は、突然、宇宙人と交信するかのようなポーズをとったかと思うとそのまま、ビビビとブツブツ言い始めた。
思わず、右頬が引きつる。
「まぁまぁ、榎本麻里子さん。阿保のやることじゃないですか?生温かい目で見守ってやりましょう!」
男子生徒の言葉に曖昧に微笑み、そっと話を促した。
すると、男子生徒は、私に、射抜くような視線を投げた。
〝一ヶ月前、亡くなった冬山花鈴さんについて何か知っていますか?〟
強気な瞳で〝わからないこと〟を冷静な態度でたずねるその仕草が、私の脳裡に昔の親友を呼び起こした。
私は、思いつくままに花鈴について言葉をつなぎはじめた。
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私、榎本麻里子、今年の三月で十七歳(いわゆる遅生まれってやつね)になる高校二年生である。
今日は、私にとって厄日となった。
朝、フライパンで焦がしてしまって苦味の強い目玉焼きを食べることになった。
そして、私が唯一平穏を感じる昼休みには、見知らぬ男女の後輩二人に捕まり、空き教室に連れ込まれた。
私は、目の前で椅子に腰掛ける見知らぬ後輩の顔をじっと見つめる。
後輩の女子生徒のほうは〝電波女〟らしい。
男子生徒は、親友の弟、冬山颯太だと名乗った。
女子生徒は、突然、宇宙人と交信するかのようなポーズをとったかと思うとそのまま、ビビビとブツブツ言い始めた。
思わず、右頬が引きつる。
「まぁまぁ、榎本麻里子さん。阿保のやることじゃないですか?生温かい目で見守ってやりましょう!」
男子生徒の言葉に曖昧に微笑み、そっと話を促した。
すると、男子生徒は、私に、射抜くような視線を投げた。
〝一ヶ月前、亡くなった冬山花鈴さんについて何か知っていますか?〟
強気な瞳で〝わからないこと〟を冷静な態度でたずねるその仕草が、私の脳裡に昔の親友を呼び起こした。
私は、思いつくままに花鈴について言葉をつなぎはじめた。

