少女は紫陽花色の雫を拾う

ただ〝人と違ってはならない〟と決して超能力を公言したりはしなかった。

そういう面では、少しだけ大人びていたとも言えるかもしれない。

春子と平野くんは、多少ならずクラスへの馴染みづらさを感じていた私によく話しかけた。

———杏子、次、給食だってよ。今日のメニューはね、メロンパン!

———夏川!次、体育だぞ?お前がぼんやりしている間に櫻井、行っちまったぞ。

———杏子!一緒に帰ろうよ。

彼女たちのおかげで、夏休みに入る頃には、既にクラスメイトに溶け込めるようになっていた。