【短】大型犬系暴君

だけど、ああ。チラッと見えた左京の顔が、あの傍若無人プリがウソみたいに切なそうに歪んでる。


これ以上しらばっくれたら、かなりめんどい事になりそう。


「ハイハイ、いいよ」


今度は左京の方を見て声を発すると、左京は明らかに嬉しそうに目を輝かせた。


スッと長い腕が伸びてきて、背中に温かい感触。


「またですか、左京君」


「だってこうしてると落ちつくんだもんよ」


あっという間に私は、左京に後ろから抱きしめられていた。


背中からお腹にかけて左京の腕が巻きついており、床に足を投げ出す私の両側には男性の両足。