【短】大型犬系暴君

滅多に人が来ないからちゃんと空気の入れ替えしなきゃっていつも言ってるのに、コイツの頭の中はすでにエサ……じゃなかった、ご飯の事でいっぱいか。


「も~~~…」


しょうがなくコンビニのサンドイッチをモグモグしている左京に代わって、私が窓を開けて換気をした。


外から吹き込む涼しい風が、クリーム色のカーテンをパタパタと揺らし始める。


「いただきます」


左京の隣に座ってお弁当の包みを開けると、ようやく私もランチタイムの始まりだ。


一般的な高校生同士のカップルだったら、2人でお弁当となりゃ会話は尽きないんだと思う。