胡坐をかいたままパソコンの中で言葉と格闘して、ついに限界を迎えた。

「あああ~・・・疲れた」

 私はそう叫ぶと後ろへと倒れこんだ。

 狭い部屋で、寝転ぶ隙間などないから頭と背中はベッドにぶつかって斜めに止まる。そのままの体勢で壁の時計を見上げると、時刻はもう1時半だった。

 ありゃ、いつの間に日付を越えていたんだろう・・・。

「・・・やばいやばい」

 そろそろ寝なくては、また明日も大量の生肉が待っているのだ。今日、三角と呼ばれる鳥の尻尾部分の羽を抜いていて傷つけてしまった右手が痛い。

 疲れた頭でしばらくぼうっと天井を見ていた。

 それからようやくのそのそと立ち上がって、歯磨きだけをしてベッドの布団へ潜り込む。手をのばしてストーブのスイッチを切り、そのままで脱力した。

 ・・・ああ、今日はたくさん書いた・・・。

 頭の中では、興奮が収まっておらず、まだ主人公二人の濡れ場シーンが永遠と続いていた。それはそれで、独り身の私にはちょっとした拷問だった。