「いいの。楽しみにしてるけど、ゆっくりと自分が気に入るものを書いてね。急ぐ必要はないわ。毎日更新してくれてたから、ちょっと心配しただけ」
有難いな。私はやっと温かい気持ちになって笑う。自分の好きな世界を作ってそれを書き、発表する。それを待ってくれてる人がこんなに近くに生身の人間でいるってことが、凄くラッキーなんだろうなって思ったのだ。
こんな言葉は確実に栄養に変わって、私の意欲は増していく。人に読んでもらうというのがどれだけの栄養源になるのかを知ったのは、ネットで公開しだしてからだ。
よーし、今晩は、帰ってご飯食べたらまた更新しよう。
そう決心してちょっとすっきりしたところで、仕込みを終えたバットにラップをかけながら、浜口さんが嬉しそうに言った。
「・・・ねえ、そういえば千明ちゃん。前新しく出てきた高見さんてイケメンのキャラクター、もしかして、高峰リーダーがモデル?」
ぐすっ!
「あ痛ったーっ!!」
結構な力で、串を指に突き刺してしまってた。



