一気に書き上げた。ほとんど瞬きをしてなかったと思う。最後に丁寧に見直しをして、そのままの勢いで完結と書き込む。更新ボタンを押す。画面には完結しましたの文字が光り、私はほお~、っと息を吐き出した。
壁の時計は午前2時をさしていた。
・・・終わった、やっと。
これを書いている間平野の乱入で思ったよりも時間はかかってしまったけれど、ちゃんと完結することが出来たのだ。伏線も全て回収できているはずだし、おかしな箇所も見当たらなかったと思う。
ゆっくりとだったけれど、口元には笑みが浮かんだ。
終わった、良かった。
これで眠れる。
私はパソコンの電源を落としてベッドに潜り込む。胸の中にはほわほわと金色の光に包まれた達成感のかたまり。それは、平野とのことで受けた悲しみを少しだけど端へとやってくれた。
よかった、私、作品を書いていて。だって・・・。
こんなに救われるのだから。