バウンス・ベイビー!



 さっきまでとは全然違う部屋になって、私は両手を腰においたままで頷く。小奇麗な部屋に変身だ。そして私も、病人ではなく25歳の女性に戻った。昨日から今日までがっつり休んだお陰で薬がきいたのだろう。これだったら明日の正月は、ちゃんとした休日になりそう。

 そこまで考えて、平野を思い出した。

 そうだよ!あいつが戻ってくるんだ!

 ちょうどその時、私の後で玄関のドアがガチャっと音をたてて飛び上がる。パッと振り向いて注視していると、ノブがまわされ、ドアが開けられて―――――――――・・・

 平野が現れた。

 ヤツは顔をあげて私と目があうと、うん?と首を傾げる。

「藤何してんの。寝てなくて大丈夫か?」

「あ、あー・・・えーと、うん」

 一気に噴出した冷や汗に、私は挙動不審になる。そうしている間にも平野は、すんげー寒いぞ外!と言いながら雪で一杯になった傘を畳んでドアの横へおき、部屋へと入ってきた。両手にはたくさんの袋を持っている。

「準備万端だぞー」

 そう言ってにっこりと笑う。私は部屋の真ん中に突っ立ったままで、へらっと笑った。

 ・・・・ああ、神様。

 部屋に入ってきて荷物をおき、コートを脱いだ平野はざっと部屋を見回した。

「掃除したのか、もしかして?それに・・・」

 私に目線を戻す。

「風呂に入った?」

 私はぱっと視線をそらして頷きながら平野が持ってきた荷物を覗き込む。