げっそりした声で私はそう言って、手を伸ばして体温計をとる。今は午後の6時。世間では大晦日でもうすぐ紅白歌合戦も始まるし、美味しいものを囲んで家族やカップルなんかで過ごしている人が多いのだろう。
・・・私も、成り行き上男と過ごすことになってしまったわけで。
・・・それは、こんな汚い部屋ではやっぱり嫌なわけで。
大体多分、失礼だよね、招いたわけではないにせよ、お客はお客だし。
体温計がなる。キスの影響で体はかっかと熱いのに、熱は下がってしまっていた。・・・くそ。
仕方なく私はベッドから立ち上がる。平野が戻ってくるまでに、ここをもうちょっとなんとかしときたい。それに私自身も。よれよれのパジャマにボサボサの髪の毛、まだ悪い顔色ではあんまりだ。
そう思ったので、熱が下がって軽くなった体にむち打つことにした。
まずはシャワーを浴びることにする。着っぱなしの下着も全部まとめて洗濯籠へと突っ込み、熱いお湯を頭から浴びて全身を洗った。
熱が下がったあと、この瞬間が一番幸せかもしれない。私はうっとりとお湯を浴びる。汗だくの体を綺麗に出来るってだけでも意識が変わるものだ。さっきまでは確実に病人精神だったのが、シャワーから上がってみると普通の夜をすごしてます精神へと変わっていた。
丁寧に肌の手入れ。これは平野の為ではない、とぶつぶつと自分に言い聞かせながら、化粧水を塗りこんでクリームも塗った。そしてこれは自分の為なのよ、とぶつぶつ言いながら台所を片付けて、床のゴミを拾い、窓をあけて空気の入れ替えをしてからベッドも整えた。
「よし」



