バウンス・ベイビー!



 仕方ないからガックリと肩を落としながら言った。

「き・・・嫌い?いや、別に・・・好きでも嫌いでも、ない。そんな感情はない」

 ああ、それは良かった。そう言って平野が薄く笑う。好きでもないっていってるのに何が良かっただー。私は無意識のうちにクッションを引き寄せて、がっつりと抱きしめていた。

「なら何で?」

 ・・・まだ聞くか。あうあう~・・・どうしよう。私は焦る頭を懸命に回転させる。仁美や梓や相沢さんの言葉が次々と浮かんでは消えていく。正直になれってこと?正直に?でもそれだけで既にこいつに負けてる気がするんだけど?ぐるぐると思考はまわって落ち着く感じをみせない。ああ、どうしよう。どうしよう、でも――――――・・・

「藤」

 平野がそう呼んだとき、私はがばっと顔を上げた。

「嫌なのよ!」

 びっくりした顔で、平野がちょっと身を引く。私は絡まる舌で一気にまくし立てた。

「何度も言うけど、私は昔平野に振られてそれが気詰まりだし、それにそれに私は、また、平野に振られるのが嫌なの!また平野をす、好き、に、なってしまって、そしてまた振られたら、次こそは立ち直れないと思うからっ!ダメージは前の比じゃないのよ!」

 もしかして涙目だったかもしれない。こんなことを言わせやがってバカ野郎~!!寝起きでスッピンでしかもパジャマ姿の迫力ない姿で何を言わせるのだ~!もう既に格好だけで負けまくっている気分だ。