バウンス・ベイビー!



「だから、彼氏出来たって嘘」

 ・・・ああ、それのこと。

 全くため息が出る。平野って結構しつこいタイプだったんだな。・・・初めて知ったぜ。私はお茶のお代わりをいれてテーブルに運びながら嫌々言った。

「だからついだってば。出来たのかって聞くからそうって言葉が出ただけ。大した理由なんてない」

「俺を避けるためかと思ったけど?」

「・・・避けられてるのが判るんだったらちょっかい出すのやめてよ」

 やっぱりこうなるのだ。私はまた今日も、むすっとした顔になっていくのがわかった。折角普通に話せていたのに、どうしてこいつは話を蒸し返すのだ!やっぱりご飯だけ貰って帰って貰えばよかった・・・。

 平野は一口お茶を飲んでにこりともせずに話す。

「前逃げられたからもう一回聞くけどさ、何で俺とご飯食べるの嫌なんだ?」

「――――――」

 私は口を開いて、結局何も言えずにまた閉める。・・・え。ええ?今、今それを聞くところなの!?そう思って表面上は静かに内面は大いに慌てて座っていた。

「・・・えー・・・っと・・・ほら、だからさ」

「うん」

「うーんと・・・だから~」

「うん。藤って、今の俺は嫌いなのか?迷惑だってのは聞いたけど、嫌い?」

 直球だな、おい!私はまたダラダラと冷や汗をかく。ああ、隠れてしまいたい。だけどここは私の狭い部屋の中。どこにも隠れることなど出来ないし、それに体力もない今この男を追いかえすことが出来そうでもない。