「へ、はい?」
急に話を振られてびくっと体がソファーの上で跳ねた。
仁美は酔っ払って艶やかになった瞳でじいっと私を見詰めながら言う。
「あんたは、もう一度同じ相手に振られるのが嫌なのよ、多分!だから今度は近づかないでおこうって防衛をしてるわけでしょ、多分!でもさ、こう考えたらどお?昔は振られたけれど、今は興味をもたれてるのよ、それって、あんたが魅力的になったってことでしょ?」
そうよ!と梓も身を乗り出した。そのせいでずり上がったブラックスカートから、白い太ももが露になっている。うお!何て綺麗なんだ!そしてエロい・・・。私はついそれを観察してしまった。
「振られた男を振り向かせることに成功したってことでしょ!?もっと自信を持ちなさいよ!それって中々出来ないことなんだから!」
私は何とか梓の素敵な太ももから視線をひっぺがして、いやいや、と首を振った。
「違うと思うわ、それ。今、平野は大学生だけど、あとは卒業するだけで大学にはほとんど行ってないのよ。そんで、バイト先で既婚者でない女性は私だけ。知らない子じゃないし、暇だしでちょっかい出してるだけだと思う。うちの職場に仁美や梓みたいな女の子がいたら私なんか見向きもしないに違いない」
私は一度カクテルを飲んで喉を湿らせてから、更に言う。
「それに上司の高峰リーダーもよ。条件は同じなの。職場で会う女子は私しかいない。それにずっと自分が弄ってきた部下が、新しく入ってきたバイトに弄られるのが面白くないだけで、さほど私のことが好きなわけではないと思う」



