バウンス・ベイビー!



「やっぱり私が居なかったほうが良かったんじゃ?キミタチ二人なら、きっとたくさん声がかかったと思うよ」

 二人はケラケラと笑う。何言ってんの、千明ったら!って。

「やっぱりちょっと暗いわよね、感じが!どうやら本当に悩んでるみたいだし、仕方ないから全力で相談にのるわよ~!折角のクリスマスイブだけど、仕方ないわ。あ、ここここ」

 仁美がそういって地味な店のドアを開ける。だけど中身をみて驚いた。外見はすごく地味なのに、いや、ここはまだ昭和なのかって思えたくらいだったけれど、中身はえらくガーリーな作りになっている店だったのだ。外と中が全然違う。

 ソファーや椅子は全てふわふわでもこもこのカバー類で覆われているし、壁の一面はショッキングピンクだった。照明が一つずつ違い、抑え目のライトアップで店中が浮き上がっているように見える。あちこちに置かれたクッションはハート型や星型で、小学生の女の子が漫画の世界で憧れるような部屋が再現されたような感じだった。使われている色は紫とピンク、それから白。

 ザッツ・女の子!だ。

 案内された席に座りながら、仁美が楽しそうに笑った。

「いいでしょ、ここ?ここには男なんてこないのよ。だからいくらでもガールズトークが出来るってもんだし、それにここの料理は美味しいの!」

 梓も初めてだったようだけど、気に入ったように店内を見回している。

 座ったソファーはふわふわの毛が敷き詰められており、立ちっぱなしで疲れていた私の体をふんわりと包み込む。