「…観葉植物好きなんですか?」
「…そうですね、あるだけて、癒されるんです。庭園の手入れも好きだし、毎日好きな物に囲まれて暮らしてるのが、何よりも幸せです」

かすみは、薫の言葉は本当なんだろうなあと思った。凄く幸せそうな顔をしてるから。

…薫はキッチンで、レモンティーを淹れると、かすみに差し出した。

「ありがとうございます」

それからまた、2人でいろんな話をして、時間が過ぎてることも忘れていた。

「…ぁ、もう、こんな時間。私そろそろ帰ります」
「…そうですね、明日も仕事ですよね。送ります」

…今日は、キス以上の事はしないと、決めていたかすみは立ち上がる。薫もまた、同じ気持ちで、かすみを自宅に送ると言った。

…車でかすみの自宅に送ると、家の前で車を停めた。

「…今日は楽しかったです。ありがとうございました」
「…俺も楽しかったです。…かすみさん」

「…え?…ぁ…ん」

ドアにかけた手を、引っ張った薫は、かすみにキスをした。

一度触れ合うと、気持ちが止まらなくなり、深くなっていく。

かすみは、そのキスを必死に受け止めた。

「…おやすみなさい」

唇を離した薫は、かすみのおでこに自分のおでこを当て、囁く。

「…おやすみなさい」

かすみは照れ臭そうに言い返した。