(……うう。わたしの息が志月さんの手にかかっちゃうよ)

 息、どうやってするんだっけ……。

 早くこの時間が終わってほしい。

 そう思う反面、志月さんとずっとこうしていたいと思ってしまう。



「はい、できた」

 どっちつかずなわたしの心と格闘していると、間もなくして綺麗に結び直されたリボンが首元にあった。



「これでおあいこだ」

 フフって目を細めて微笑む志月さんの表情はとても優しくて……わたしもつられて笑ってしまう。


「あはは……」