今夜、君にラブロマンスをささげよう。


(わたしが()いた種だもん)
(きちんと責任取らなきゃ)

 覚悟して食堂までやって来てみたものの……。

「あれ?」

 だけどわたしが思うような視線も質問攻めもなかった。

「…………」

(なんだろう?)

 なんだか、ものすごくいつもどおりだ。


 こんなに静かだと逆に恐い。

 何か裏があるのかな……。

 



「へぇ、さすがは王子様。もう生徒に根回ししたんだ……やるじゃん」

「それって……?」


 何が起こるのかとビクビクしているわたしの隣では、感心している様子の神流ちゃん。


 わたしには何のことだかわからない。
 首を傾げるばかりだ。