「何か策があればいいんだけれどね」 こればかりは難しいかな。 一番の改善策は、俺が七瀬さんと別れることなんだろうけれど、もっと接していたいと思う気持ちの方が強い。 これは俺が彼女に惹かれはじめているということだろうか。 それとも、父が決めた花嫁が気に入らないからだろうか。 今はまだ、どうとも言えない。 自分の事なのに自分のことが一番わからないなんて……。 俺は苦笑を漏らした。