今夜、君にラブロマンスをささげよう。


 言いにくそうに話すロップに、七瀬さんは頭を傾け、まるで母親が我が子に尋ねる時のような優しい声音で話を聞く。

「わたしの?」

「はい、イチゴの花のベッドがとても気持ちがよくて……ダメだったらいいのでしゅ。やっぱりレディーの部屋に入るのは不躾(ぶしつけ)でしゅよね」


「えっと、わたしはロップちゃんと一緒にいられるのは嬉しいよ。でも神流(かんな)ちゃんに見つかったら大変じゃないかな?」

「それなら大丈夫でしゅ。姫君お二人が眠られた頃にお邪魔しましゅから」