「ロップが言ったとおりだよ。俺はこの世界の住人ではない。修行の一環としてこの世界にやって来たんだ」
「……そうなのですか」
俺が説明すると、彼女は頷いた。
この世界にはないことを一瞬にして理解してしまう彼女はとても寛容(かんよう)だ。
異世界から来たとか、妖精とか、非常識なことを口にしたのはこちら側なのに、俺の方が驚いてしまう。
「驚かないの?」
俺が尋ねると――。
「妖精のロップちゃんを見た後ですし、驚きようもないです……」
そう言うと彼女は苦笑を漏(も)らした。
「たしかに……」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…