朱里と家に帰ると、福来と晃喜が大泣き

父ちゃん母ちゃんが、一生懸命に

宥めている


「どうしたの?」


「お兄ちゃん!!晃喜が!!」

「パパ!!お姉ちゃんが!!」



福来は、朱里に甘え

晃喜は、俺に


「2人とも、涼ちゃんに会いたいって…」


父ちゃんが、申し訳なさそうに言う


「晃喜が!言うから、さみしくなったの」

「お姉ちゃんが泣くから、会いたくなったんだ!」


なんとも微笑ましい喧嘩…


「お兄ちゃんが会わせるって、言ったのに
待てないの?
2人が泣いてたり、仲良くしてなかったら
涼は、悲しむだろうなぁ」


2人とも慌てて泣きやむ

んで、手を繋いで


「顔洗ってくる!!!」




「ぷっ 朱里 扱い上手すぎ!
俺、ひとりっ子だから、なんか子供達が
羨ましくなってきた
朱里と涼も仲良しだし!
田中も涼と仲良くなれるだろう
いいな!姉弟ってさ!どんなに喧嘩しても
結局、仲良くやってるもんな!」


「あら?弟か妹が欲しいなら言ってよ!
光ちゃんったら!」


「今更だろうが!」


能天気な親だ…




子供達が寝静まってから

親にも涼の状態を話した





「あまり、刺激を与えない方がいい」


母ちゃんは、会いたいと言ったが
父ちゃんは、やはり冷静に判断した



「朱里!大丈夫!
子供達に約束したし!
一緒に涼を連れて帰ろうな!」




涼が選ぶことだけど…