社長に頼んで借りた涼の日記

それは、高校を卒業してからほとんど毎日

短い文章でちょこっと書き


〝お父さんと一緒に働ける
お父さんは、私より桂介の方がよかったかな?ごめんね〟

〝涼が朱里に懐いてくれた〟

〝小学3年生になったのに、朱里が
おねしょした
さみしいのかな?
今日から、一緒に寝よう!〟

〝私の夜泣きがうるさいから
一緒に寝るのやだって
朱里と一緒がよかったなぁ〟

〝やっぱり一緒がいいって朱里が来てくれた!朱里!大好きだよ!〟






朱里の事ばっかりだな…





俺が日記を書いたら、福来と晃喜のことばっかりなんだろうか

俺が読んだ後、朱里が読む

泣いてて進まないみたい


〝涼のデビューショーで失敗
ごめんなさい〟

〝朱里の中学入学式
小学校の卒業式も号泣したけど、入学式も泣けた
可愛い朱里が、制服着ると立派で
格好良かった!〟


〝朱里が、中学校を卒業した〟

〝高校入学!ブレザーが可愛い!〟

〝朱里に彼女が出来た!やきもちで
朱里を涼のプールに落としたら
涼に怒られた〟

〝朱里が彼女にふられた
なんで!?こんなに可愛いのに!!〟

〝朱里が、モデルのバイトしたいって
涼の面倒も今まで通りしてくれるっていうし、了承した〟

〝桂介に会いたい
聞きたいことがたくさんあるよ〟

〝お父さんは、私の事嫌いなのかな?〟

〝お父さんに認めて貰いたい〟

〝朱里が、大学に進学した
朱里が、大学を卒業するまで
お父さんと一緒に働いて
卒業したら、仕事辞めよう
朱里が、就職するまでの間
朱里とアメリカへ旅行したいな〟

〝初めてお客様として、水族館に行くことに!朱里は、バイト
ありちゃんと福来ちゃんと晃ちゃんと
仲良しになったよ
ありちゃんの名前、朱里につけるはずの
漢字と一緒だった!何か縁を感じる!〟



「朱里?コレどういう事?」

「俺、ハーフだろ?アメリカでは
Raymondだったの
あの頃、涼が英語あんまりで、rayだと思っみたいで光をあかりって読みたいって提案したんだけど
涼ママが、俺のママの里子って名前を入れて朱里にしようって事になったの
名前の原型ないからわかりにくいよね」

「当て字どころか改名したんだな…」



〝朱里に昨日の事を話した
すごく羨ましがった
また、ありちゃんと子供達に会いたいなぁ
迷惑かな?〟


〝桂介、私達の造った機械が健介の会社に移設されることになったよ
私は、チームに入れなかった
お父さんは、私より桂介が会社に欲しかったんだよ
私は、娘じゃないから
どんなに頑張っても、認めてもらえない〟