涼と再会して、1週間後


福来の誕生日


朱里と俺でケーキ作り…


「見た目じゃない!味だよな!」

「うぇ…あっま!」



食えない…



「砂糖足したの悪かったかな?」

「勝手に足すなよ!!」


焦げ臭い、ぺちゃんこのスポンジ

甘すぎる生クリーム


今年もケーキなしか…



「よし!ここからは、私が手伝おう!
涼ちゃんに教えてもらってるからね!」



みかねた福来が、涼直伝の技で

スポンジもクリームも捨てずに使って

ケーキを完成させてくれた



「凄いな!福来!!さすが!
俺の妹だな!!」

朱里が、大喜びして福来とじゃれる


正確には、姪だけどな…


出来上がったケーキを冷蔵庫にしまい


4人そろってお出かけ!




福来のリクエストで、去年も今年も

涼のいない水族館




涼がここにいたらな…






「ママいないね?どこに行ったの?
いつ帰ってくるの?」


普段は、涼の事をあまり聞かない晃喜も

ここに来ると会えるって期待していたらしく、今にも泣きそうだ


「お兄ちゃんは、この前涼にあったんだよ」

「本当!?」

「まだ、会えないとこにいるけど
パパとお兄ちゃんで、連れて帰るから!
晃喜、待てるだろ?」

「うん!待てる!!」

「私も!!涼ちゃん待てる!!」




「いいのか?朱里?
軽く約束して、会えない時
余計に泣くぞ?」

「俺、プレッシャーかかると燃えるんだ
絶対に連れて帰る!」



泣き虫な朱里も
福来や晃喜の前では、たくましい