朱里は、大学を卒業

福来は、中学2年生

晃喜は、小学校2年生



涼は、朱里の卒業を楽しみにしていたのに






福来と晃喜は、卒業式や入学式に涼を
出席させたがっていた


涼が… どこにいるのかさがしている


何となく理解してくれて、2人共に

あまり涼の事をしつこく聞かない



朱里は、意外っていうか

意外すぎる事に……




うちの会社に就職することが決まっている


機械とかの話したら、あんなにうざがっていたのに…


「本当は、ずっと涼と働きたいなって思っててさ
機械とか…さっぱりなんだけど
皆がいるし!
なんとかなるでしょ?」


配属先がどこになるやら……


兄貴としては、心配だ




「俺らの両親が事故死したとき…
俺はよくわからなかったけど…
涼は、凄く泣いて落ち込んで
あの時『僕がいるよ!ずっと涼ちゃんを守ってあげる!僕が涼ちゃんのそばにいるから!』なんて、いっちょ前な事言って
涼に守られて、ずっとそばにいてもらって
俺…まだ、何もしてあげてないんだ…
涼は、どうしてるのかな…」



「涼は……どこにいるんだろうな……」


朱里が、久しぶりに涼の名を口にして
弱音を吐いた


社長の家にもいないようで……


すでにお手上げ状態だ