泣きっぱなしの朱里と家に帰ると


両親が暖かいお茶を入れてくれて


涼の病気の事を話した



2人共、勝手に涼が嫁に来る気でいたし

自分の子供だと思ってくれていた


だから…


ショックを受け、泣いた







翌日




職場で田島にも話した



お見舞いに行きたいって言ってたけど

今日は、両親が涼とゆっくり話をしたいと

言ってたから

また明日にしてもらった

田島と北村に俺の家で、子供達をみてもらい

両親と病院へ

同じ頃、バイト終わりの朱里が、到着


病室に行くとN社の社長がいた


「2度と……私のところにはこないで
迷惑なの…」

「いいのか?」

「ええ、さよなら」

フンッと鼻をならし、社長が帰ろうとした


「あんた……父親のクセに
姉ちゃんを見捨てるのか!!」


なんで、ここにって疑問を朱里が解決

社長が…涼の父親?


「朱里!やめなさい!
私が捨てるのよ!父親なんて、私にはいないのよ!」


「お前じゃなく、桂介が生きていればと
何度も思ったが…
お前も、俺を捨てるんだな」


バタン


社長の吐き捨てた言葉は、酷すぎた



「すみません…
朱里を連れて、帰って下さい」

「面会時間が終わるまで姉ちゃんといる!」

「疲れたの…
すっごくきついの」


黙って見守っていた両親が


「朱里君をうちの養子にしようと思うの」

「涼ちゃん……光と結婚してくれないか?
私達もO型なんだ
どちらか適合する肝臓を使えばいい
私達は、少々生活に支障があってもいい」

「昨日、2人で話し合ったの
涼ちゃんも朱里君も、もう私達の家族だから!」





「ごめんなさい……
今、何も考えられない……」


あまりにも、衝撃受けすぎて

泣くことも忘れ

だだ呆然として


涼は、俯いた




「明日、田島達とまた来るからな!」