帰ってくると書いていた日

間違いなく今日なのに…

涼が迎えに来なかった



「朱里…大丈夫だからな」


しょんぼりと肩を落として、福来と晃喜に
慰められている





子供達が寝てしまっても、朱里は

涼なら連絡くれるって、携帯と睨めっこ



ピロリ ピロリ


「もしもし!…姉ちゃん!!」


間抜けな着信音が2回なったとこで

朱里が、電話に出た

相手は涼らしい


「姉ちゃん… どこ?
俺が迎えに行くから教えて!!

え?

なんで?

え?

うん… 

明日じゃやだ!すぐ行く!!」



携帯を切った朱里の様子がおかしくて
肩に手を置いた

「どうした?大丈夫か?」

「パパ… 姉ちゃん… 病気かも…
退院できそうにないって…
もう、隠せないから…
明日、話すって言ってたけど、今行くって
言った… どうしよう」

「ちょっと待ってろ!」

俺は、両親に電話した

すぐに来てくれた


「朱里!行くぞ!」

「うん」