年明け早々のこと



機械のトラブルで、うちでは手に負えなくてN社から、涼が派遣された

「佐々木さん、いつもすみません」

「いえいえ、私でわかることなら良いですけど…」

桐川さんと軽く挨拶して、機械の状況を
チェックしていく

復旧作業は、2時間

試運転の調子も良く、運転再開した




「休憩してきます」



涼が休憩に出た後、俺も休憩にとの指示で

外に出た


廊下で壁にもたれている涼に声を掛けた


「涼!医務室行くぞ!」


真っ白な顔色、辛そうな表情

涼の肩を抱いて、医務室へ

桐川さんに連絡して、北村に付き添いを頼んだ


「朱里が、心配していた通りだな!
ずっと休みとらないんだって?」

「呼ばれるんだもん…」

「断ることだって出来るだろ?」

「だって…」

「N社の方にも体調不良って、知らせるから明日は休めよ?」

「自分で言うよ…」



北村が来てくれてから、俺は医務室を出た


「涼!!どうしたの!!」


北村の声が聞こえ、医務室に戻ろうとした


「ふぇっ ナツ~ 」


涼が泣いている?

部屋の前で、どうしていいか立っていた


「ヨシヨシ!涼!!私に話してごらん!」

「ナツ~ 私、有ちゃんと、どう接したらいいのか、わかんない!!」



体調不良の原因…俺?


耳を澄ましていたら、ガールズトークが始まった




「有ちゃんとね
イヴにキスしちゃって
だけどね… 」


「好きじゃないの?」


「有ちゃん… 祐来って呼んだの」

「…は? 涼のこと?」



えーーーーー!!!!記憶にない!!!!



「うん… 奥さんと間違えちゃったみたいで
なのに、私…
どうしたらいい?ナツ~?」


「有ちゃんは、間違えてないよ
涼にキスしたんだよ!
キスした後、寝ちゃって祐来って言ったんじゃない?」

「うーん
そうだとしても、有ちゃんは…
奥さんがずっと好きって言ってたもん」



北村のナイスフォローも

過去の俺の言葉が、台無しにした



「あー でも、有ちゃんって、お酒飲むと
誰にでもキスするのかなぁ
春美ともしてたし…」

「マジ!?桐川さんの彼女になったって
あの子と!?」

「うん、あの飲み会で」

「有ちゃん…見損なったかも…」


涼と北村の信頼を一気に失った


どんな言い訳をしたらいいのやら…




俺は、仕事に戻った



んで、仕事しながら田島に立ち聞きした

先ほどの話をした


「お前…
バカだろ…
誤解招くようなことするなよ!
はぁ~ナツと今日、会議するべ!!」

「田島~!!
ありがとう!!
神だ!!マジ!!神だ!!」