楽しく食事してた


なのに、トイレから出たら
三重野さんがいて、酔ってるから?

キスをしてきた

三重野さんを引き離したら

目の前で、涼が目を見開いていた


「えへっ 酔っちゃったぁーー」


「……」


涼は、無言で部屋へ


何コレ… 最悪なんだけど…


戻ってすぐ、三重野さんは、寝てしまった


しばらくして、朱里が迎えに来た


「桐川さん 悪いけど、涼は俺のだから」



涼を後ろから抱きしめて、桐川さんを睨む


「涼… ずっと一緒にいよ?
俺には、涼しかいない
ねぇ? 俺を好きになって!?」

「朱里!!何言ってんだ!?」

田島が、オロオロする

涼は、ビックリしたまんま


「あんた!!涼の弟でしょ!!」

「血の繋がりは、ない」

「朱里君は、俺のこと知りもしないで
反対してるんだよね?」

「知りたくもないよ
涼は、あげない」

ちょっと、正気を取り戻した涼が

朱里の方に向くと

朱里が涼にキスをした


唇が離れると、涼の頬を親指で撫でた

「好き 涼が好き」


涼は、動揺して口をパクパクしてる


涼の手が、胸を抑えた


ガクンと落ちる


朱里が涼を抱きとめる


真っ青で、呼吸が乱れてた


「パパ、ごめん!!救急車呼んで!!」



今日は、そんなに飲んでいない


なんで?




病院で意識を取り戻したのは、日付の変わった頃だった


俺が涼といたいって言ったから

三重野さんは、免許の住所を頼りに
バカップルが連れて帰った




桐川さんと朱里と3人で、ベッドを囲む


「ごめん…なさ…い
桐川さん… 私……」

「俺は、待てるから
佐々木さんが、好きだから
そんなに、返事を急がないで欲しいんだ」

涼の目から、涙が流れる

「私… つきあえない……
ごめんなさい…… おかしいと思うでしょうけど、朱里を弟を1人にしたくないの」

涼は、わかってるんだ

朱里が涼を好きって言ったこと

恋愛じゃない、家族として

そばにいて欲しいって、気持ち


「ねぇちゃん、ごめん…
酷いことして、ごめん…」


朱里は、泣いた

俺は、その背中に手を添えた


「俺、妹がいるんだけど
そんなに強い絆ないな…羨ましいよ
気づいてた… 佐々木さんは、いつも
断りの言葉を言おうとしてたこと
言わせないように、遮ってごめんね」


桐川さんは、本当にいい人だよ


涼の頭を撫でて

にっこり笑う


「今まで通りでよろしくね」

「はい… ありがとうございます」


涼は、血液検査の結果が良くなくて

入院して明日、精密検査受けるそうだ
泣き疲れて、眠った


「朱里君、俺 帰るわ」

「送るよ」

「いいよ 涼ちゃんについててあげて」

「ありがとう!パパ」

「大っきな息子だな?」


手を伸ばし、朱里の頭をガシガシしてやる



「何かあったら言えよ!?」

「ありがとう」