「佐々木さん、ヤバイなぁ」

連絡先を交換してから、まめにメールのやり取りをしているらしい

休憩のたびに、桐川さんは、ご機嫌だ


「は!? マジか!!」


独り言、デカイな……


「有瀬!来週から、俺とお前…N社に研修行くことになるらしいぞ!!
佐々木さんが教えてくれた!!」


超ハイテンションな桐川さんと違い

俺は、複雑だった



少ししてから、強面2が研修の知らせを持ってきた



「有瀬、今日飲みに行かね?」

「いいよ」





いつもの店に、田島と北村と3人



前は、当たり前だったのに

今は、隣に涼がいないのが、居心地悪く感じる


「あたし達…涼に避けられてるんだよね…
無神経に、気になったからって
名前出しちゃったから…」

「2人には、話しとくけど…
涼ちゃん、酒飲みすぎると倒れるんだ
前に、帰ったときもこの前も
入院したんだ… 
朱里君は、涼ちゃんを責めたりしたくないからって、酒嫌いアピールしてるみたいだけど… マジでやばかったよ…」

「知らなかった……」

「朱里君からは、言わないで欲しいって
頼まれたけど
涼ちゃんが酒飲むとき、気をつけてやって」

「わかった…」





3人で店を出て、次の店に行こうとしたときだった

桐川さんと涼にバッタリ

「よぉ!!お前ら次行くのか?
なら、一緒にどうだ!?」

「お邪魔でしょ?」

「いいよね?佐々木さん?」

「ええ、構いませんよ」


桐川さんの行きつけのバーに行く

ボックス席で5人乾杯した


「涼、お前結構のんでる?」

「普通かな」

「この前…」

「蒸し返さないでくれる?」

ふぅーっと一呼吸してから

「桐川さん、私達あっちで飲みましょ」

涼と桐川さんは、カウンターへ

「バカ…」

「だって… 謝りたかったんだもん」

「話題に出すなよ」

「うん 気をつける」




後ろ姿だけでも、2人はお似合いだ

涼は、ニコニコしてる



よかった