夏休みだから、子供達と出掛けよう!!

「涼ちゃん誘って!!」

福来が強請ってきた

珍しい!!

涼の様子も気になるし、電話しよう


「もしもし」

「あれ?」

電話の声は、男

「朱里だけど、どうしたの?」

「涼ちゃん、忙しいのかな?」

「んーーー入院してる」

「ええ!!!」

「明日、退院」

「どうしたの?昨日、昼間も顔色悪いことあったもんな!大丈夫か?」

「急性アルコール中毒って奴」

「それで!?無事なのか!?」

「だから、明日、退院!!
てゆうか、1人で帰らせるなよ
途中で倒れてたら、どうすんだよ
家で倒れたからいいけど…
これだから、酒って嫌いなんだ」

「うっ なんか、ごめん
色々あってさ… お見舞い行けないかな?」

「子供達、不安にならねぇの?」


そうだった…


「行きたい!!」

電話の声を聞いていた福来が、俺に言った

それが、朱里に聞こえてたみたいで

「家まで行くから、乗せてって」







病院







「ママーー!!!」

晃喜が涼の布団に上がる

「晃ちゃん!!来てくれたの!?嬉しい!」

「涼ちゃん!!」

「わぁ 福来ちゃん!!」

福来と晃喜が涼に抱きついた

「あはっ ごめんね…
飲み過ぎたみたいで… へへっ」


俺の方に、申し訳なさそうに笑う


「酒やめろ!」

「朱里も働き出したら、飲むようになるんだからね!!」

「俺は、男だ!ねぇちゃんは、女なんだ
だらしない姿みるのも、世話するのも
大変なんだからな!!」

「それは、すみません…」


顔色もよくて、安心した


祐来が倒れた時を思い出して

ウルッとしてしまった


「有ちゃん? ごめん…
心配してくれたのかな?ありがとうね」


子供達もひっくるめて

涼を抱きしめた


「ちょっと!!重い!!」


「ごめん!!」


朱里は、晃喜を抱っこしてくれて

「パパ、飲み物買いにいこ」


自販機まで行くと


「福来ちゃん気をつけてやった方がいいよ」

「???」

「年頃の娘には、悩みがあるの!
涼に相談してるみたいだよ?」

「俺に言ってくれたら…」

「パパって、男でしょ?おばあちゃんじゃ
今時のことわかんねぇし
涼が適任だろ」

「福来の親は、俺なんだぞ?」

「パパ… 鈍いね
俺、すぐわかったよ?
明日、退院してから涼と福来ちゃんで
買い物行かせろよ!?」

「なんだよ… 買い物って…」

「やだねぇ~ 男親って、頼りない!
福来ちゃん、生理始まったんだよ!
んで、胸とか出てきたから
そういう対策がいるの!!気づけよ!!」


いつまでも、子供と思って油断した

そうか…

そういう年なのか…




「涼に任せとけば、大丈夫だよ
余計なこと言うなよ!?
多感な時期だからな!!」


朱里が頼もしい!!


「おう ありがとう」