一旦休憩することに




そこでも、涼は不機嫌だった

「あいつとなんかあった?」

田島が聞くけど、涼は答えなかった


「田中のこと、ありがとうな」

「ヤッホー」


空気の読めない北村の登場


いくらバカでも、涼の様子に気付く訳で


「どうしたの?」


それでも、何も答えなかった


そんな涼のところへ来た竹山が言った


「何が、彼氏いないだ?
社長の女なクセに!!」

「変な噂ながさないでよね…」

「は?本当のことだろ?清純ぶって
枕してるなんてな!!」

「涼は、んなことしねぇよ!!」

「なんだよ…呼び捨てか
好きな人って、社長かよ?」

「……違う」

「だったら、連れてこいよ!!!」

不機嫌だった涼が、泣きそうになった時

田島が涼を抱きしめた

「涼の好きな人は、俺だ
俺は、彼女いるから… 振ったけど
涼は、俺が好きだから
おたくの社長と関係もつとかしねぇよ!!」


やっぱり…


涼は、田島が好きだった


「さぁ どうだかな!!」


竹山が、遠くに行った後


「ナツ!誤解すんなよ!!」


田島が涼を抱きしめたまま言った

涼は、真っ青で少し震えてた


「涼ちゃん?大丈夫?」

「有瀬、水頼むわ」


自販機で水を買って戻ったとき


涼は、田島の腕の中で泣いていた


その背中を擦る北村も辛そうだった


「……ごめん」

「謝ることねぇよ」


休憩が終わると、2人はそう言って

笑った




なんで、つき合わなかったんだろう……